鉄の肺で流行性ポリオから生還!マーサ・メイソン!世界仰天ニュース

日本にもこの鉄の肺と呼ばれる装置で命が助かった人がいるという。この方は53年前にある病気にかかり、今も麻痺が残っている。19歳の時に流行性ポリオという病気にかかり、数時間のうちに足が動かなくなり、手が動かなくなり、息ができなくなってしまったという。そういう時に土管のような鉄の肺に入ったという。

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マーサ・メイソン 鉄の肺で生還

鉄の肺は、まるで大きな筒。この鉄の肺に命を助けられた人がアメリカにもいた。
場所は、1948年アメリカノースカロライナ州ラッティモア。彼女の名前はマーサ・メイソン。父は製薬会社に勤めるウィーランドと母ユーフラの間に生まれる。風邪ひとつひかない元気な子供だった。この他に2歳年上の兄にガストンがいた。

マーサが11歳の時、家族の運命を変えるような出来事が起こる。それは、兄ガストンが光熱を出し、病院へ行くとそれがポリオだと診断される。

ポリオとは

ポリオは世界中で大流行して多くの犠牲者をだした感染症。
口から感染したウイルスは腸や喉で増殖して血液中へ侵入
症状は発熱や倦怠感といったものが多いが、数日ごウイルスは脊髄に入り込み運動神経細胞を破壊してしまうことがある。それで手足の筋肉が動かなくなってしまう。

やがて呼吸筋に指令を出す神経まで冒されると呼吸不全になってしまう。

日本では1981年以降、生ポリオワクチンにより通常のポリオ感染者は発生していない。しかし、逆に生ポリオワクチンの投与によってポリオを発症することが問題になっていた。

そこで不活化ポリオワクチンというのが導入されている。

マーサがポリオにかかる

兄が突然亡くなってしまってから3日後、妹のマーサがひどい吐き気に襲われた。これは兄と同じ症状。マーサも隔離病棟に収容された。呼吸障害が起こっていた。そして、両親がある部屋に通された。

そこには、モーターで動かされた大きな筒の中にマーサが入れられていた。これがいわゆる鉄の肺と呼ばれる医療器具で総重量が360kgもある。今でいう人工呼吸器。

鉄の肺の仕組み

鉄の肺は人工呼吸器と違い、患者の首から下を筒の中にいれて
後ろに付いているポンプを動かすことで中の気圧を変えることで肺をふくらませて酸素を取り込ませて、気圧を元に戻すと肺がしぼみ二酸化炭素が出される。

日本にも数台輸入されたがとても高価なため普及しなかった。

マーサの母親は無休で看護師の助手として働く代わりに病院に泊まりこみ付き添うことが許可された。
食事も鉄の肺に入ったまま。
お風呂にも入れないので小窓から手を入れて体を拭く。

1ヶ月後、マーサは驚くほど回復して日に数回、鉄の肺から出ることができるようになった。しかし、長時間外にでると呼吸が苦しくなった。

結局両親は借金をして鉄の肺を買い取った。こうして自宅での生活が始まった。母一人でマーサの面倒を見ることになった。食事、トイレ、マッサージなど休む隙がない。

マーサは絶望の中にいたが、なんとか乗り越えることができた。その結果、高校にも進学してさらに大学にも進学した。大学は主席で卒業した。

そして、新聞記者になる。取材は電話で行い、タイプは母親にやってもらっていた。
父、そして母も亡くなった後もマーサは幸せに暮らし2009年、72歳でこの世を去った。鉄の肺に入って61年だった。

この体験を通して決して諦めない大切さを多くの人に教えた。
マーサは自叙伝の『BREATH』という本を出版している。

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