誕生から30年の無印良品(株式会社良品計画)は全国に382店舗あり、年間購買者数は6500万人の規模を誇るいわゆる小売店。売上も今や毎年うなぎのぼりで年商は1800億円を超えるという。カンブリア宮殿では、無印良品の儲かりの秘密と年商38億の赤字からどう再生したのかを取り上げていました。
なぜ無印良品は売れるのか
無印良品が売れるヒントは3つほど紹介されていました。
いつの間にか進化
無印良品の定番というと「洗いざらしのシャツ」という商品。発売からなんと30年も経っても年間15万着は売れているという。その理由は、着心地を進化させているからで、肩を動かしやすくしたりポケットもスマホサイズにするなどその次代にフィットするように商品に工夫を凝らしている。
地球にない色はダメ
あるタオルはオーガニック100%のコットンを使った商品を使っている。染め方も独自の工夫して地球にも優しい物にしている。以前は捨てるしかなかったヤシの殻から作った染料を使って染めている。
17万件のリクエスト
デザイナーは、様々な家庭の写真から日常生活ではあまり気づかないところにニーズを発見する。この他、お客からのクレームや送られてきた要望に答えることで商品開発に活かす。
赤字からの再生
現社長が就任した当初は株式会社良品計画は38億円の赤字。創業以来はじめての赤字だったという。原因は放漫経営や当時人気があったことによる慢心。そこで改革をする。
そして、V字回復を遂げる。そのキーワードは当たり前のことを当たり前にやるということ。具体的には次のような方法を導入した。
①経営を改革するためにマニュアル(ムジグラム)を作った
儲かるマニュアル(ムジグラム)を作って、商品のたたみ方から、レイアウトの方法など写真付きでわかりやすく掲載する。
さらに、新人スタッフの研修にもこのムジグラムは利用される。従業員が仕事を行うことで一番大事なのは「なぜ」ということを明確にすること。これがわかると、意味や目的がはっきりするのでスタッフのやる気も効率も格段にアップするという。
②事務作業はお客の前(レジの奥にオフィス機能がある)で行う
この方法を導入すると仕事の効率がアップするという。事務作業をしながらスタッフをコントロールすることができるなどのメリットがある。
この結果、スタッフ一人あたりの売上高が年間70万円もアップしたという。
③締め切りを見える化する
仕事に締め切りを決めて、見えるところに貼りだす。しかも、達成状況がわかるようになっていて、お互いにフォローアップできる仕組みになっているという。これで仕事の効率化をはかっている。
このような経営の効率化により、赤字から脱却することができたという。2012年の純利益はなんと197億円。
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