8月29日のカンブリア宮殿では、トマトケチャプなどで有名なカゴメの強さの秘密が紹介されていました。トマトの生産から加工・販売まですべてを行っているカゴメとはどういう会社なのでしょうか
カゴメの始まり
カゴメという会社は一見の農家から始まったそうです。創業者は蟹江一太郎という人で、トマトづくりのきっかけは、軍隊の上官のひとこと「これからは西洋野菜が儲かるぞ」なんだとか。当時のトマトは、あくまでも鑑賞用としての需要しかなかったそうです。
3年続けるが、結局トマトはまったく売れず。
当時、愛知県内にあった西洋式のホテルから、トマトソースを分けてもらったことから、転機が訪れる。その味に惚れ込む。トマトは加工すると美味しくなるということがわかる。
そして、試行錯誤すること1年、美味しいトマトソースを作ることになり、1914年に近隣農家たちと会社を設立した。これが後のカゴメ。
110年経った今でも、トマトの新しい食べ方を常に追求しているという。
海外でも生産・加工・販売を行っている
ポルトガルのリスボンでも、農家と契約してトマトを作っているという。年間30万トンという生産量。また、現地にカゴメHIT社という現地法人をつくり、トマトの生産から加工、販売まで全て行っているという。世界トップクラスの規模。
ちなみに、カゴメのトマトケチャップの売上は、世界3位。そして、出来上がった商品が最も多く使われているのがイギリス。工場で作られたカゴメのピザソースがイギリスの7割のピザ屋のチェーン店で使われているという。
トマトの新しい品種改良
世界に8000種あるといわれるトマトの種のうち、7500種類がなんと、カゴメの研究施設には保管されているという。そこでは、トマトの原種を色々と掛けあわせて常に新しい品種を開発しているそうです。ちなみに、いまもっとも店頭に出回っているのが桃太郎という品種。
カゴメが開発してきたトマトには、高リコピンの赤いトマトやジュースを作りやすくするために、収穫するときにヘタが取れるようなトマトなどがある。
この他に、トマトの栽培指導なども行っているという。なので、契約農家さんも安心なんだとか。このように、農家さんの収益アップを支えることで、安定供給の確保を実現しているという。