傷、火傷は正しい対処法で傷を残さず早く治すことができる。最近では、湿潤療法という常識をくつがえす治療法が話題を呼んでいる。スゴ腕専門外来スペシャルでは、東京の湿潤療法を行っている病院とその先生を詳しく紹介していました。この湿潤療法を行っている病院は確かに増えてきているという。
湿潤療法を東京で行っている病院
東京都練馬区にある練馬光が丘病院、傷の治療センターでその湿潤療法は行われている。そこの病院の外科医の夏井睦先生が詳しく湿潤療法を説明していました。
練馬光が丘病院の傷の治療センター外来というところでは、世界ではじめて先生が考えた湿潤療法を受けることができるという。
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湿潤療法とは
湿潤療法とは実際どんな治療法なのか気になるところです。実際に転倒して手に傷を負った女性のケースを例にすると次のような方法で手当をしていました。
・まず水道水でバシャバシャと傷口を洗う
・ぺたっと傷口に専用のシートを貼る
・薬剤などは一切塗らない
湿潤療法を簡単にまとめると、消毒せず、傷を乾かさないで治療する方法。
消毒しない理由
・消毒は非常に痛みを伴う。むしろ傷が治る妨害工作なのでやめた方がいい。
・消毒することで細菌だけでなく皮膚の細胞も壊してしまう。
・水で洗い流すだけで最近は洗い流れる。
傷口を乾燥させない理由
従来はガーゼで傷口を覆い乾燥させて、かさぶたにして治していた。かさぶたができると治ったと思っていたけれど、これが間違いだった。かさぶたは傷が治っていない証拠なんだとか。
そこで登場するのが乾燥しない治療用シート。
湿潤療法はハイドロコロド被覆材というの空気を遮断し乾燥を防ぐシートを使う。
湿潤療法で傷が治る仕組み
シートをかぶせた傷口はジュクジュクしている。この状態が傷・火傷の治療には一番重要だった。ジュクジュク状態はある傷を治す物質が出ているために起こる。滲出液とよばれる物質で細胞成長因子。これによって皮膚の再生が促されるため傷跡が残らず回復できる。
化膿しないのか
シートで覆うことで滲出液が出続けるため最近は増殖することができないので化膿の心配はないという。
1日に1度傷口の水洗いと、シートの貼り替えだけで、転倒して手に傷を負った女性は10日後、手の傷は良くなっていた。自転車で転んで顔が擦りむいた方も10日後、傷が目立たなくなっていた。