11月18日の初耳学では子供の学力と両親の学力の関係について考察していました。今回のポイントは、子供の学力は母親の学歴で決まること、そして父親の帰宅が遅くて母親が専業主婦だとこどもの学力が高い傾向にあるということでした。もちろん例外はありますが、統計データから導き出された結果を参考にすると相関関係はあるようです。
母親の最終学歴と子供の学力は関係している
まずはじめに、親の最終学歴と学力についての面白いデータを紹介していました。これは父親の最終学歴と子供(中学3年生)の数学の正答率を比較したものです。
父親が高卒なのか大卒なのかによって数学の正答率が異なっていました。
高卒の場合だと44.1%、大卒だと56.5%という結果になり、およそ12.4%の差がありました。
母親の学歴で比較した場合
次に母親の学歴で比較した場合はなんとその差が16.7%も差が開いたということでした。
先程の中学3年生の数学の正答率は次のようになりました。
母親が高卒の生徒は正答率は43.3%、大卒の場合だとなんと60%という結果になりました。
このような結果を見ると、父親の学歴よりも母親の学歴が子供の学力に関係が深いといえるということでした。
頭の良さは母親からしか遺伝しない
さらに、先程の母親の学歴と子供の学力の関係を裏付けるようなアメリカの研究結果があるということでした。
それは、頭の良さは母親からしか遺伝しないということでした。
脳に遺伝子が蓄積するポイント
なぜ、母親の遺伝子が頭の良さと関係があるのでしょうか。それは、遺伝子が脳に蓄積するポイントにあるそうです。
父親の遺伝子は大脳辺縁系と言われる部分に蓄積されるとのこと。大脳辺縁系は気分や本能を司り攻撃性などを司る部位です。
一方、母親の遺伝子は大脳皮質と呼ばれる記憶、思考、発声、知覚など認識機能を司る部位に蓄積されることから、知性に関わることは母から子に受け継がれると言われているそうです。
母親が専業主婦だと子供の学力が高い
さらに、父親は深夜帰宅で母親は専業主婦のほうが子供の学力が高い傾向にあるとのこと。
これは、全国学力学習状況調査を受けた小6と中3の12万人から抽出したアンケート結果から導き出されたデータによるものだという。
名門の中高一貫校に通っている生徒のうち75%の母親が専業主婦という結果だったそうです。
また、帰りが遅くなるようなお父さんは、高学歴、高収入で忙しく働いている傾向にあり、教育費を捻出できるので学力向上につながっているのではという説もあるとのこと。
まとめ
記憶力、さらには思考力までも母親の遺伝と関係があるということでした。