腸内細菌には大きく分けて3種類あるそうです。3つのタイプといったほうが正しいのかもしれません。あさイチでは、東大にある腸内細菌を研究している研究施設でその真相を取り上げていました。腸内細菌が近い将来、病気の予防や治療に役立とうとしている。
腸内細菌で病気が予測できる?
東京大学大学院教授の服部正平さん。これまで400人以上の腸内細菌を調べてきた結果、驚きのことがわかってきたという。それは、健康な人とそうでない人では、ある腸内細菌の比率が違うという事実。これは、病気のある程度の病気の予測ができるのではないかと注目をしているという。
言うなれば便がわかれば健康かどうかがわかるという。
そもそも数兆個もあるといわれている腸内細菌。一体どのくらいの重さがあるのか。それはなんと成人男性の場合で1kgが腸内細菌の重さ何だとか。
腸内細菌研究を加速させた装置
次世代シーケンサーという装置が腸内細菌の研究を加速させるきっかけとなった。
検便で便を採取してこの装置から腸内細菌のDNAを取り出すことができる。
そしてDNAを解析する。これによって腸内の細菌がどのくらいいるのかを知ることができる。
3つのタイプの腸内細菌
服部先生のグループによる調査で、日本人、外国人1000人の腸内細菌を調べたところ、3つのタイプに別れることが分かっているという。
・日本人タイプ:ビフィズス菌が多い
・欧米タイプ:バクテロイデスという菌が多い
・南米・アフリカタイプ:ブレボテラという菌が多い
このタイプ違いは15歳くらいまでの食生活が関係しているのではないかと考えられている。
南米・アフリカタイプは炭水化物を多く食べている人に多いという。
健康に良いとされる菌
ビフィズス菌はもちろんのことフィーカリバクテリウムという菌も健康によいとされている腸内細菌。
フィーカリバクテリウムが今、健康維持に欠かせない菌として注目されている。
病気の人とそうでない人のバクテリアを色々と比較
腸炎、腎不全、神経系の病気の方の腸内細菌を調べたところなんとフィーカリバクテリウムの数が健康の人に比べて少なくなっていた。
腸内細菌の研究が進むにつれて近い将来、病気の治療や予防に革命が起こるのではないかと期待されている。
健康な人の糞便を丸ごと病気の人に移植するという計画もあるという。実際にこのような治療を行っている国もあるという。ちなみに日本では行われていない。