3月2日のがっちりマンデーでは、儲かる道の駅がテーマ。今回はその第2弾。前回に続きむちゃくちゃ儲かっている道の駅は数多く存在している。東京にはないオリジナル戦略で儲け続けている山口、福島、宮城にある道の駅にせまる。山口県は萩しーまーとの金太郎、そして宮城県にある道の駅たまかわはしぼりトマトでガッチリと売上をあげていた。
萩しーまーと
山口県萩市、国道191号線に入り少し進んだところにその道の駅はある。中には萩のおみやげをはじめ、野菜の生鮮市場、精肉店、つけもの店などが並ぶ。
一際活況を呈しているのはお魚売り場。萩しーまーとはお魚でガッチリと儲かっている道の駅だった。萩にきたらお魚をこの道の駅で買うというのがスタンダードなんだとか。そのため売り場は大人気。
魚の特徴は、とにかく新鮮でいきがいいこと!魚が新鮮な理由は、萩しーまーとの隣が萩漁港になっている。朝3時に未水揚げされた魚は台車でそのままお店に直行。その間たったの40秒。
このために、ものすごく新鮮なお魚をお客さんは手に入れることができる。
毎月第2日曜日をお魚の日と設定してあんこう鍋の無料試食会を開催している。これまた大行列。萩産のイカ焼きなども振る舞われる。
中でも勝手御膳というサービスが有り、購入したお魚をその場で調理してくれる。調理法は3種類で1名あたり500円。
1人のキーマン、中澤さかなさんが駅長を務めている。この方が萩しーまーとを急成長させたキーマン。
萩しーまーとの売上げアップ戦略
萩漁港は少量多品種産地という、種類はたくさんあるけれども、魚の数があまり取れないという悩みがあった。魚の種類は250種類あるが、まとまった数の量の魚が取れないのが特徴。
雑魚という小さい魚が多くとれることもデメリットだった。雑魚は商品価値が低いことから全然儲けが出ない商品。
中澤さんは、この雑魚を逆手に取ったアイデアを思いついた。雑魚のブランド化作戦。その代表的な魚が真ふぐ。真フグは昔から萩で取れていたが、山口県には下関産のとらふぐがあるためこれに太刀打ちできないでいた。
でも、さしみにしてみたところ真ふぐもとても美味しい食材だった。そこで毎年3月に真ふぐ祭りを開催。刺し身や鍋をふるまったりでもうアピール。真ふぐの価格がキロ400円だったのが7年で1000円にまで上げることができた。
また、金太郎という雑魚にも注目をした。この金太郎は大きさの割に骨が多く、下ごしらえに手間がかかる。そこで金太郎の商品化。
この金太郎をオイル漬けにしたところ、フランスの高級魚ルージュのオイル漬けとほとんど同じ味になることがわかる。これに東京のフレンチレストランが注目。
さらに、全国のイベントにも積極的に参加して金太郎を宣伝。
道の駅たまかわ
福島県玉川村、県道208号線にその道の駅たまかわがある。この道の駅ではしぼりトマトという商品が一番の人気。もちろんトマトは玉川村でとれたものを使っている。
いったい普通のトマトとどう違うのか。違いは甘さがすごいという。このしぼりトマトを糖度計でみると、10.6もの数字をはじき出す。いっぽう普通のトマトの糖度は4.8である。みかんにも匹敵する甘さ。
このトマトの栽培方法は枯れるギリギリまで水を与えないというのが特徴。生きる力を最大限まで引き出す。ここに甘くなる秘密がある。
さらに、しぼりトマト100%のトマトジュースも大人気商品。1リットル1890円。7年間で2万本の実績。ちなみに作り方は企業ひみつとのこと。
あ・ら・伊達な道の駅
宮城県大崎市、国道47号線沿いにその道の駅はある。年間来客数はなんと350万人、年間売上は11億円。野菜コーナーだけで1日100万円を売り上げるという。
野菜は農家さんが自分で補充、陳列を行う。野菜が売れると情報が農家さんの携帯にメールされるシステムを利用している。欠品があるとすぐに商品を補充する。
売上から手数料15%を引いたものが農家さんの儲けになる。
この道の駅では、普通の4倍はある大きさのサイズのなめこが大人気。なんとこの生産者は年間2500万円もの売上を出すという。
あ・ら・伊達な道の駅では全国でも珍しい儲かりシステムが有る。普通は売れ残った商品は農家さん持ち帰る、自己責任方式。残ると一銭にもならないのでくたびれ儲けになる可能性がある。
道の駅で売れなかった商品を別な容器に移し替える。そして別なところにトラックで運ぶ。50キロも離れた仙台市内の大型スーパーへ。野菜を産地直送品として売る。
売れ残り商品を早めに引き取ってもらえる。