心臓が原因で物忘れが起こっていたということもあるそうです。これは徐脈性不整脈(じょみゃくせいふせいみゃく)という心臓の病気がきっかけで脳に血流が美味く流れなくなってしまうために起こるという。みんなの家庭医学では、この心臓のが原因の物忘れの症状とチェック法が紹介されていた。
心臓が原因の物忘れと症状
物忘れが多いという3人の方。3人の方の物忘れの原因が心臓かどうか、その時の判定を行うのが心電計。
そもそも心臓は、心房から心室へ血液を送り、そしていっきに全身に血液を送りだしている。
これを心電図で表すと次のような波を描く。
・小さな波:心房から心室へ血液が移動
・大きな波:全身に血液を送り心臓が収縮する
・中ほどの大きな波:収縮した心臓が元の大きさに戻る
このリズムが1分間に50~100回拍動するのが正常。
物忘れが心臓由来であればこのリズムに変化が現れる。
先ほどの3人のうち1人がこの心臓が原因の忘れ物に該当した
この男性の方は昼食を作る事を頼まれた時に脈が乱れた。さらに心電図に変化が起きた。なんと脈の拍動が半分程度まで遅くなった。
料理を頼まれたのに20分たっても昼食を作る様子がない。料理を任されたことをすっかりと忘れてしまっていた。奥さんにいわれて初めて思い出した。
本人曰く拍動が遅くなっていた時、記憶が曖昧になっていたという。
この男性は不整脈があり、徐脈性不整脈の予備軍だった。
徐脈性不整脈は規則的な拍動のリズムが遅くなる病。
物忘れが心臓によって起こる理由
そもそも、心臓は電気信号で動いている。
その電気信号の調節を行っているのが洞結節(どうけつせつ)という器官。洞結節が老化などにより働きが衰えると、電気信号が正常に出なくなり心拍数が減る。
そうなると心臓から十分な血液を送り出すことができなくなり脳が酸素不足になり、その結果物忘れが多くなる。
このケースの場合は物忘れが心臓病の1つの症状ということになる。
この男性の場合はひどい時で1分間に40回だいにまで拍動数が減少していた。
徐脈性不整脈は毎年3万人以上、新たに治療を受けているという。
実際には、その2倍近い患者がいると考えられている。
物忘れ以外にも、立ちくらみ、めまい、胸の不快感などという症状が出ることもある。
物忘れというサインを見分ける。
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徐脈性不整脈の発見法と対処法
一瞬心臓が止まる現象を脈とびと呼ぶ。だれでも起こる。9割以上の方に1日最低1回以上は起きている。この脈とびには危険なものとそうでないものがあるという。
安心な脈飛び:早いタイミングで脈をうつことでリズムが狂っておこる脈とび。
危険な脈飛び:一定の周期のまま、ある時突然鼓動が止まる。この脈飛びが3秒以上続く場合は危険な脈飛び。
じっさいは医療機関で24時間心電図検査などの精密検査をして診断を受ける。
脈を測って脈とびを見つける
安心な脈とびと危険な脈とびは自分で脈をはかることで発見することができる。
手首を体側に曲げた時にできるシワよりも1、2センチ離れたところ、親指の延長線上を3本指で押さえると脈を取ることができる。
1分間測れば脈とびが見つかる可能性が高いという。