チコちゃんに叱られるでは、大人になると身長がなぜ伸びなくなるのかがテーマの一つでした。中学生くらいになると一気に身長が伸びたという経験をするともいますが、逆になぜ大人になると身長が伸びなくなるのでしょうか。チコちゃんはしっかりとこの理由を教えてくれました。
大人になると身長が伸びなくなる理由
番組では街頭インタビューで様々な人に、なぜ大人になると身長が伸びなくなるのかを聞いてみました。
すると「重力で抑えられているから」「ストレスが多いから」という解答をしている人たちがいました。
でもこれらの解答は間違いでした。
骨の魔法の線が消える
チコちゃんによると大人になると身長が伸びなくなる理由は、骨にある魔法の線が消えるからということでした。
骨の大きさが変わるから身長が変わる
骨の魔法の線が消える理由について詳しく教えてくれたのは、お茶の水女子大学の名誉教授の榊原洋一先生でした。
大人の骨の数と子供の骨の数は同じで206本あるということでした。身長が変わるのは、骨の大きさが変わるからだという。
骨の大きさが変わる理由
骨芽細胞と破骨細胞というのがありこれが協力をして骨を大きくします。
骨芽細胞は軟骨を原料にして硬い骨を作ります。しかし、骨芽細胞はバラバラに働くので、骨の強度や作る骨の形もデコボコになってしまいます。
そこで、活躍するのが破骨細胞です。骨を一度壊して形や強度を調整します。
この繰り返しによって全身の骨が少しずつ大きくなっていきます。
身長を伸ばす骨の魔法の線のある場所
身長に関係のある骨は太ももやスネなどの骨です。この長い骨の両端に魔法の線があるということでした。
赤い矢印が骨端線です。
この魔法の線は骨端線と呼ばれていて、ここに骨の原料になる軟骨と骨芽細胞と破骨細胞が多く存在していて、骨が長く伸びて成長していくとのこと。
魔法の線が大人になると消える理由
骨芽細胞は骨を作り、破骨細胞はその骨を整えるという働きをします。骨芽細胞は成長ホルモンによってその働きが活発になります。成長ホルモンは生まれたときから分泌されていて、その量が多いとその分、身長も伸びます。
さらに思春期になると女性ホルモンが分泌されるようになります。これによってさらに骨芽細胞の働きが活発になり身長が伸びます。
しかし、この女性ホルモンには、骨を作るための原料となる軟骨を収縮させる作用もあります。これによって、骨芽細胞と破骨細胞はその活躍の場を失っていきます。
そのため、骨が作られなくなっていきます。軟骨が減るにしたがって骨芽細胞も破骨細胞も減りその結果、魔法の線は消滅してなくなってしまいます。
まとめ
このように骨端線は年齢を重ねると徐々になくなってしまうので、大人になると身長も止まるということでした。