イギリス、ロンドン発の野良猫ボブという本が世界各国で反響を呼んでいるという。『A Street Cat Named Bob』というのが原題。アンビリバボーでは、人生のどん底に立たされたジェームズ・ボーエンと野良猫ボブの出会いが詳しく紹介されていました。結構感動する内容。
野良猫ボブとの出会い
2007年、ストリートミュージシャンのジェームズ・ボーエンは毎日かつかつの生活を送っていた。1日3,000円稼ぐのがやっと、ただ食べていくだけの生活。公営アパートに入居していて、依存症のリハビリ治療を受けていた。
ある時、家の前に野良猫がいた。次の日もその野良猫はジェームズのアパートの玄関前に来ていた。ほおっておいたが、しかたがないので飼うことに。負傷していたので、獣医のところへ連れて行き治療してもらう。治療代で持ち金を全て使い果たす。
2週間だけ面倒をみるつもりだった。あっという間に2週間が過ぎ、2、3km離れたところに猫を逃がす。しかし、ネコを捨てて、帰宅すると同じアパートにネコが戻ってきていた。
そして、野良ネコとジェームズは一緒に暮らし始めた。野良猫をボブと名づけた。お互い初めてできた友達だった。
そこには、誰もが幸せになれるヒントがあった。
いつも演奏しても見向きもされないが、ボブといると稼ぐことができた。3倍の収益がでることも。それから、バスにのるときも一緒だった。
多くの人が足を止めてくれるようになった。
多くの常連客がつくようになったが…その幸福は長くは続かなかった。
トラブル、嫉妬、悲劇
ある時、同じ場所でストリートで弾き語りをしていると、警官がやってきて逮捕されてしまう。容疑は脅迫罪で、寄付を強要したということで有罪になる。そして路上で歌うことが禁止される。
そこで、雑誌の委託販売を始めることにする。それはビッグイシューという雑誌。1冊売ると1ポンド儲かるという仕組み。2週間でトップクラスの売上を上げる。
またしても悲劇が襲う。ビッグイシューの他の販売者からクレームが来た。他の販売員から嫉妬の眼差しを受けていた。ビッグイシューの本部に出頭するように言われるが、雑誌の販売権が剥奪されることを恐れて、本部にいくことをためらっていた。
野良猫ボブがじっとジェームズを見つめていた。ボブの視線から何かを感じ取ったジェームズは、ビッグイシューの本部に行って謝ることにした。厳重注意だけで済んで、なんとか雑誌の販売権の剥奪は免れた。
この時、医師から処方されていた薬を止めてもらうことにした。48時間の禁断症状との戦い。野良猫ボブはじっとジェームズのそばに居て見守っていた。そのかいあってか、なんとか禁断症状を乗り越え、依存症を断つことができた。
ボブとの絆
「人生のセカンドチャンスは誰にでもある、誰かのために生きる」そうやってジェームズはボブのために生きる事を誓って人生のどん底から這い上がった。ジェームズとボブは今でも一緒に暮らしている。世界各国でボブとジェームズの2人のものがたりが書籍化されてイギリスでは80万部を売上るベストセラーとなる。
【送料無料】ボブという名のストリート・キャット [ ジェームズ・ボーエン ] |
ちなみに、この本は日本でも出版されています。どん底からのキセキの大逆転。
コメント